Blenderのシェーダーノードによる粘土表現

(約 2,400文字の記事です。)

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3DCGで凹凸と言えば、Zbrushでのリアルなポリゴンメッシュ、あるいはノーマルマップなどの凹凸表現が思い浮かぶはずだ。Zbrushならハイポリになるし、ノーマルマップならUV展開とテクスチャリングが必須だ。ここで第三の可能性に辿り着いた。シェーダーによる凹凸表現である。

目次

ヒントはここ

Blender Artists Community
Realistic Clay Material in Cycles Hello, I’ve been trying to make a realistic clay material for a while but I can’t make it look good. This is what I have: But I want to make it more like this: ...

粘土表現を探してネットを探し回ったが、有益な情報はここくらい。あとは有料のこれくらいだが、まだ有料アドオン購入に至れるほどの決定打ではない。将来的には有望だが。

Blender Market
Clay Doh (Cycles & Eevee) Clay Doh, a procedural shader for Blender Cycles and Eevee! Comes with stop-motion animation features, realistic details like scratches, dust, and fingerprints....

2020/09/11 追記
結局、今年のサマーセールで買いました(笑)

シェーダーノードによるBlender上での凹凸の生成

で、早速サンプルファイルをDLして試してみた。

メッシュはローポリだが、

20191102004303.jpg

ルック開発で見るとこう。

20191102004315.jpg

Cyclesだとこう。

さらに、確かにパラメータを操作すると凹凸も変化する。

20191102004739.png

20191102010850.png

シェーダーによる凹凸の表現は、今までの選択肢になかった新たな視点だった。

手法1 Zbrushで直接ハイポリ+ブラッシング

これが最もアナログ的アプローチ。とにかく全てをメッシュで表現するスタイル。ノーマルマップを作るためにもこれは必要だったりする。けどハイポリメッシュをそのままレンダリング環境に持って行くのはあまり得策じゃない。重すぎる。

手法2 ノーマルマップなどを作ってマップ指定

これが一般的。バンプマップでもいいし、ディスプレイスメントマップでもいい。要はテクスチャの力を借りて細部の立体を表現するスタイル。これが普通。一度ハイポリで作ってからノーマルマップを作成したり、サブペやBlenderのマテリアルペイントなどで直接的に凸凹マップを作ることもできる。

ただし、マップを使うのでUV展開の必要がある。面倒臭いと思う人の方が多いだろう。私もそうだ。またシームの継ぎ目の自然な表現などにも気にし出すと結構面倒だ。どこから見ても滑らかにするには、紙粘土にペイントするのと同じ手間をかけてデジタル上で調整することになる。サブペを使うにしても、Blenderでやるにしても。

もちろん単品を作って納品・販売するならそれが必要だが、個人の趣味の創作で、カメラアングルが決まっている場合、果たしてそこまで必要か?と思うのだ。シームは映り込まない場所に配置すればいい。だが問題は、シーム割りを決める段階で、どこが映り込まない場所かなんて、はっきり言って不明だ。それなのである。

また、実際に凹凸を作るか、ノーマルマップとして凹凸表現を「塗る」手間がかかる。そしてメッシュが変更になったら全滅。やり直しである。面倒臭い上に手間もかかる。ここがネックだった。

シェーダーによる凹凸生成なら全部クリア

今回の発見はこれ。シェーダーのパラメーター設定によってランダムな凹凸を付けるならば、メッシュに依存しない。変更もいつでも可能。ノイズパターンなどについては今後の課題としても、デフォルトで存在するパターンを駆使することはできる。

これによって、光沢プラスチック、非光沢プラスチックの表現だけでなく、多少のランダムな凸凹表現ができる。あとはその凸凹のパターンと活用方法を探し出すしかないが、これによって2種類のプラスチックが、3つめの凸凹プラスチックに増えるのだ。粘土感が出せる。手作り感というか、優しさというか。3DCGはつるんとしすぎているのが嫌だったので、こういうランダム感は私にとっては重要。

ベタ塗り表現の中にあるシェーダーの凹凸感の模索

今後の課題はこれだと思った。如何にこの凹凸のランダムパターンやカスタムノイズを使いこなして、シェーダー上での凹凸を制御するか、これに挑戦したい。色にグラデーションをかけない以上、シンプルにシェード(影)と色による表現に絞られる。なので、しばらくの表現手段としては、

  1. 質感
  2. 表面の凹凸感
  3. 配置

というシンプルなものだ。リアルなテクスチャもないし、グラデーションによる色表現もない。くっきりはっきりの塗りだ。残される表現は上記の通り。後はPBRの表現要素程度。他は魔法表現の発光表現と、普通に発光マテリアルによる焚き火表現くらい。

こんなシンプルな表現手段でスタートして、表現力の可能性を模索したい。小さな箱庭には、まずは丁度いいスモールスタートだと思うのだ。

今回の創作活動は約2時間30分(累積 約1,213時間)
そのうちモデリング作業 約2時間15分(累積 約239時間)
(425回目のブログ更新)

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