UE4のマテリアルのサンプルを眺めた結果

(約 3,200文字の記事です。)
UE4が凄いのか今のゲームエンジンが凄いのか分からないが、ゲームをほとんどしない自分にとっては衝撃だった。リアルタイムでの3DCGの表現がこんなにも凄いとは!
あとZbrushの特殊性も少しずつ分かってきた。そんな日記。

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眺めた物はこちら

マテリアルのコンテンツ サンプル | Unreal Engine Documentation

途中で引っかかった。サンプルでは1つのメッシュに2つのマテリアルが割り当てられていたからだ。

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ZbrushでFBXを出力すると1つのサブツールにつき1つ以上のマテリアルが割り当て可能だ。だが1つのメッシュに2つ以上のマテリアルを別々の場所に適用させることができない。そう言うもんだと思っていたから、サンプルで1つのメッシュに部位が異なる部分に2つのマテリアルが割り当てられていて驚いた。調べまくった。MayaやBlenderなどではそれができるらしいがZbrushでは色々試したが無理だった。UV展開をエリア分けはできても根本的にUE4からは1つのメッシュは単一のマテリアルだと認識される。

仕方がないので、運用としてはフォルダを作って、そこにサブツールごとにインポートされたマテリアルを保管するしかない。キャラ1体当たり10個近くのパーツになるかもしれないがしょうがない。フォルダ単位で管理/運用するしかない。ま、1メッシュ1マテリアルだから分かりやすいっちゃ分かりやすいけど。

マテリアルインスタンスやら

要するに親子関係で子に相当するコピーを作った場合には、親となる元データを編集すると即既存の子に反映されるらしい。便利そうだが今は深く関わらない。
全体的にそうしている。へ~と思うところをEvernoteにメモして次へ。マルチマテリアルで引っかかったから先に進まないと。

カメラ操作を改善したからサンプルを自由に眺めることができるようになった

カメラ操作を改善したおかげで、サンプルに近づいたり裏側を見たりと自由になった。やはり3DCGでカメラ操作は重要。

頭で分かっていたノーマルマップと、目の当たりにした効果

これが今日一番の驚き。知識としてはノーマルマップ、バンプマップ、ディスプレイスメントマップは知っていた。あの薄い青紫の画像ね。モノクロの画像ね。
だが今回初めてその威力をサンプルで体験した。以下の画像をご覧下さい。

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右から見ても左から見ても、光源の影響を受けて立体的に見える。だが真横から見てみると真っ平ら。これがノーマルマップの力か!

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からくりはこんな感じ。サンプルファイルを読み解くことで何がどうやって実現されているのかが分かる。勉強になる。
しかもよく見るとロゴはうっすらと透けている。現実では相当に難しい素材表現だがデジタルならパラメーターをいじるだけだ。恐ろしい。

やはり3DCGをやる以上はマテリアルを有効活用しない手はない

確信した。最初はポリペイントベタ塗りでいいや、レゴでもいいじゃないか、と思っていたが、どうも改めなければならない。既存のマテリアルを割り当てるだけならD&D一発だ。だがその見た目の効果は大きい。リアルさが違いすぎる。マテリアルを捨てる必要はない。どんどん活用すべきだ。

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上の画像でも立体としては球体でもマテリアルがノーマルマップを有するのであれば立体的な凹凸があるように見える。それだけで印象が全然違う。はっきり言って、マテリアルを適用した場合には元の造形の微妙な凸凹なんて関係ない。感じ取れない。つるんとしていようが多少凸凹であろうが関係ない。

Zbrushだとどうしてもフィギュア系の微妙な凹凸に目が行きがちだ。だが仕上げたい物の全体像を考えると些細なことに感じられる。それこそ素肌以外ならどうでもいい気がするのだ。服だって撚れる。髪だってウェーブしている。つるんとしていて欲しいのは肌くらいのものだ。逆に言うと肌以外はつるんとしていない方が自然なのだから、そういうマテリアルを充てるべきなのだ。

Zbrushのみを扱っていたら狭まった視点がUE4で広がったのを感じた。

光と影の演出。それをPCに演算させてリアルタイムで演出させる。凹凸による影ではなく演算による影。それはつまり凹凸を作る手間を省けるということだ。マテリアルを活用すること=凹凸造形の手抜きなのだ。悪いことじゃない。結果として演算された光と影の演出はきちんとなされるのだから。結果が同じで手抜きが可能。これは効率化そのものだ。素晴らしさを超えて恐ろしい。

レンガの凹凸も作らず光と影の演出方法も知らなくても、ノーマルマップありのマテリアルでさえあれば、あとはPCが演算してくれる。それを絵で描こうと思ったらどれだけの観察と試行錯誤と経験が必要なのだろう。恐ろしい。だが今欲しいのはレンガの壁を描ける能力じゃなくて、レンガの壁がそこにあることなのだ。演出の一部でしかない。なので省エネで表現できるならそれが一番。だが絵で描くとなるとそれはできない。絵は勝手に描かれてはくれない。人が描くものだから。だから効率化の限界が早い。でも3DCGなら違う。演算はPC任せ。素材は無料&有料のアセットを使う。早い。リアル。正確。あとは、そもそも表現したかった物を表現するために注力すればいい。レンガの壁にこだわりすぎる必要はない。

3DCGの教科書もいいけどUE4のサンプルをいじった方が遙かに衝撃的

専門用語だらけよりも、見た目でどうなるのかがその用語なのか理解が早い。だって目の前にあってリアルタイムレンダリングされているわけだから。透明度や屈折の話も実際にオブジェクトとパラメーターの違いを見てから理解を進めようとした方が記憶の定着がいい。

だんだん分かってきたUE4の事と、YouTubeなどで見る昨今のオープンワールド系ゲームのからくり

UE4をいじるようになって、ゲーム制作側の目線でゲーム画面を見るようになってしまった(笑)エフェクトの出入り、表現方法、衝突判定など、ゲームがどうやって実現されているかを考えることが多くなった。別にゲームを作りたいわけじゃないけど、どうやってその演出をしているのかを考えると、必然的にそうなる。アルゴリズムがあって、何かがトリガーになってエフェクトが発動する。パラメータが変化する。それだけだ。

プレーヤーはそれをダメージと思ったり、演出だと思ったりするわけだが、それを実現させる人から見れば全て必然。作られた演出。作った物。そうなるように設計したのだから。

もちろん商品としてゲームが面白くなければ売れないからゲームメーカーとしては売れるように作るしかない。だが作り手と遊び手の両方の視点が入った今、微妙な気持ち。ゲームの作り手に踊らされて喜怒哀楽を感じるのは、なんと虚しいことかと思ってしまったのである。

今回の創作活動は約30分(累積 約777時間)
(207回目のブログ更新)

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