3DCGのテクスチャ表現はPBRマテリアルが主流

(約 3,600文字の記事です。)

3DCGを勉強していると、主にUE4が牽引役となってゲームなどのリアルタイムレンダリングにも物理レンダリング(PBR)が取り入れられてきた。これによりマテリアルの基礎的な構成要素が従来手法の物とは少し変わってきたのだ。それを調べた日記。

大和 司

はじめに
もし情報が間違っていても許してね。なんてったって絶賛勉強中のド素人ですから(笑)

目次

更新履歴

2022/03/27 分かりやすくなるように一部加筆修正。

技術の進歩で「よりリアルな見た目」表現が可能に

初代プレステが出た頃の3DCG技術はハードウェアの性能が低くて、見た目重視のなんちゃって演算だった。だが今は技術とハードウェアが進歩して、よりリアルな表現が可能になってきた。

どっちが良いとか悪いとかではなくて、単に技術の発展の違い。そのため従来のレンダリング方法での常識がガラッと変わり、それに伴ってマテリアルの考え方や準備すべき物も変わってきた。

素人がいくら言ってもしょうがないので、ここでとても参考になった記事をご紹介。

アルベドって何だ?

ここで初めて知らない単語に出会った。Albedoとは?今まで出会わなかった単語。

CGDirector
The Albedo Map Mystery Revealed - CG Director Learn, create and use albedo maps quickly. Improve your realism with the correct use of Albedo Maps.

日本語で検索してもいい記事が出てこなかったが、英語で調べたら一発で出てきた。やはり3DCGでは英語ができないと何も調べられない。なので四の五の言わずに英語を勉強しよう。もちろんリンク先も英語です。とはいえ、Google翻訳でページを丸ごと翻訳すれば速読しやすいのでオススメ。

PBRが主流の今「テクスチャ」と私が呼んでいた物は「アルベド(マップ)」だった

一言で言うとアルベドマップとは、実際にカメラで撮影した写真から影とハイライトを除去した画像であり、理想的には光源の影響を受けていない状態の色のみの情報を示す画像データのこと。

例えば肉眼で見る真っ赤なビリヤードボールにはができたり周辺の光の映り込みがあったりするわけで「どんな赤色が塗料の赤色?」となる。なので影と映り込みを除去できてようやく「塗料の赤みの具合」が分かるわけね。

大和 司

現実ではアルベドの色のみをカメラで撮影できないので、撮影した画像から影とハイライト部位を、画像加工により(できるだけ)除去した画像イメージのことをアルベドマップと呼ぶわけです。

逆にサブスタンス3Dペインター(Substance 3D Painter)などで最初からPC内でデジタル作成したテクスチャは、理想的なアルベドマップということになりますね。

こんな簡単なことがなかなか日本語では見つからず。

なおアルベドマップの作り方はこんな感じらしい。英語でも調べてみたがこれであっているらしい。

AREA JAPAN
第29回:マッピング用テクスチャーを考える それでは、今回はテクスチャーデータに関してのお話です。 当たり前だとは思いますが一番使用するマップとしては色や柄を定義する拡散反射光マップ、カラーマップ、ベース...

こちらの記事でも、従来の手法と、現在主流になってきている手法との違いをさらっと紹介している。今後もますますPBRが主流になっていくと思うので、今から勉強する(私)なら、これを基礎として学習していってもいいんじゃないかな?そして恐らく従来手法を敢えて採用することはないんじゃないかと思っています。ソフトもハードもスマホも進化している現在におけるメリットがないから。

ここに来てPBRマテリアルの基礎的なことが分かる動画のご紹介

巷で話題のBlenderですが、この解説はPBRにおける重要なことを丁寧に解説してくれています。これを一度見て理解すればBlenderだけでなくUE4やKeyshotなど、マテリアルをノードでつなぐタイプのツールは思い通りマテリアルを構成できると思う。

有志の方が翻訳済みの日本語字幕を付けて下さっているので、もし日本語字幕が表示されない人はそこをONにして視聴して下さい。

  1. テクスチャ(アルベド)、地の色
  2. メタリックネス、金属か非金属かの二択
  3. ラフネス、ツルピカ光沢から紙やすり程度までのざらつき感
  4. Normal(他Displacementなどのマップ)、紙やすり以上の大きな凸凹用データ

この4つで全ての質感を表現できることを理解できます。多分。

【おまけ】PBRでは使わなくなったマップの名称も残っている

例えばバンプマップはノーマルマップで済む。ハイトマップはディスプレイスメントマップでさらにリアルになる。これらは新旧で入れ替わったマップだと言える。ただしマップによっては新旧で演算量に差が出るので必ずしもどちらが優れているとは言い切れない。(ただ時代のトレンドによって緩やかに消えていくマップがあることは確か。)

逆にシャドウマップやオクルージョンマップなどは、原理的にはPBRマテリアルには不要だが演算の高速化のために利用されていたりする。特にゲームエンジン利用ならばとにかく演算の速さが求められるからだ。

つまりは演算量を減らしつつリアルを追求しようとした結果、事前に計算した結果を利用するために「新たなマップ」が生み出されるわけである。

○○マップというのはそもそもメッシュ表面の情報を2次元画像で表現したものだから、エンジニアの都合によっていくらでもマップを新規開発できるし、色んな情報を記録していいのだ。それを利用して演算を高速化させたり、少ない演算量でリアルに見せるための工夫ができる。どれを使っていいとか使ってはいけないというルールはない。よりよい手法が淘汰されて生き残るだけなのだ。

だから、今は基礎を学ぶ分にはPBRマテリアルに必要なマップだけあればいいが、ハードウェアの制限内でも何とか苦心してリアルに見せようとした時の工夫が○○マップという名称で残っているし、実際に使われてもいる。

だから3DCGを学んでいるときに出てきた「謎のマップ名」については各自で調べてみて、それが今後も必要な知識なのかどうかを見極めた方がいい。

大和 司

もし情報が間違っていても許してね。なんてったって絶賛勉強中のド素人ですから(笑)

今回の創作活動は約30分(累積 約960時間)
(345回目のブログ更新)

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