一度の軸操作以降はワンクリックで原点と元の位置と往復可能なBTC

(約 4,000文字の記事です。)
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ついに最大級のアップデート。とても高機能になりました。そしてシンプルになりました。シンプルで強いのが最強なのです。今回はその新機能の簡単なご紹介。
簡単すぎて説明が少ないです。

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サブツールの名前に回転情報がリンクしています

最新のVer.2.3からは、な、なんと、回転情報とサブツールの名前と関連づけることが出来るようになりました。メモリ上のデーターベースによって両者を紐付けています。
なので、使い方が最高にシンプルになりました。これ以上簡単にできません(笑)

使い方

20190205014030.png

1-1. サブツールを選択する
2-1. BTCをかけてStep3まで進める(手順はこちらの記事を参照)
2-2. Step3が完了すると自動的にBTCがメモリに回転情報とサブツール名を紐付けて登録します。ユーザーは何もしなくていい
2-3 Step4で元に戻る(任意)
3 以後はプラグインのこのボタンを押せば、原点に移動させることが出来る。反対側のボタン (4) を押して元の位置に戻る

特徴

サブツールごとに回転情報がメモリやファイルに保持されているので、別のパーツについても同様に操作すればOK。回転情報が他のサブツールの操作によって消えることはありません。

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(1)を押すとメモリ内の全ての回転情報が外部ファイルとして保存されます。逆にロードすることも可能。なお、回転情報はBTCのStep3完了時に自動的にメモリに保存されていますので、BTCするごとにSaveする必要はありません。外部ファイル保存したいときにSaveすればOK。

実はStep3が終了するごとに自動でバックアップファイルが上書きされています(後述)。Zbrush落ちからの復帰には右側の「LdBU」でバックアップファイルからの最新情報を取得可能。

(2)については後述。

どのツールとか、ツールの並び順とか一切無関係

BTCでは名前と回転情報だけをリンクさせています。なので、サブツールを他のツールにクローンなどしても、変形させたい方のサブツールを「一時的に」最初の名前にするとBTCが使えます。操作後にはやはりZPR全体で重複一致しない名前にしておいて下さい。

まとめますと、一度BTCをセットすると、以降はワンクリックで原点への移動と、そこからの復帰が出来るようになります。
何度も何度もXZ軸とセンター点をクリックしなくてもいい。

BTC情報は現状200個まで記憶可能

将来的にはもっと拡張する予定です。
今の予定では5倍の1000個まで拡張しようかな?とか思っていたり。それでも設定ファイルが6個全部合わせて約330KB(キロバイト、MBではない)になるかどうか、というファイルサイズです。誰も気にしないよね。ちょっと様子見。

設定数上限の拡張は様子を見て考えます。200個でも十分な気もしています。無駄にメモリと外部データを肥大化させるメリットがない。

もう一度BTCをかけ直せば回転情報を上書き可能

この画像のように、制作者ですらたまにやらかしちゃいます。
20190205014511p:plain:h240

あちゃ~、左右方向の頂点を選び間違えた。

そんな場合でも、もう一度Step1~3を再度実行すれば、Step3が終了した時点での回転情報でデーターベース内の情報を上書きします。以後はプラグインのボタンで往復可能。

20190205014604p:plain:h240

安心安全設計。シンプルでしょ?

もちろん回転情報は外部ファイルに保存可能

前回のバージョンアップと同様に、今回も回転情報群はまとめて1つのDatファイルに保存。
ただし今回からは、基本的に3種類のファイルが自動生成されます。他の3つは自動保存ファイルです。中身は時差があるだけで同じです。リネームでの復旧などを想定。

20190205014726.png

ユーザーファイルは3種類。自動バックアップが追加。合計6種類ですが、数キロバイト程度です。

ZPRファイルとセットで管理すると夢が広がる

ZPRとDatファイルとをセットで管理すると夢のような創作環境を構築できます。もうBTC前の環境には戻れません。それだけ便利です。

注意点 サブツール名は絶対に重複一致させないで!

今回の実装では、最高の利便性の代償として、ユーザー様に1つだけお願いしたいことがあります。
それは、サブツールの名前の変更についてです。
絶対に重複一致するようなファイル名を付けないで下さい。一文字でもいいから変えて下さい。

データベース内での回転情報は、唯一の名前にのみ紐付いています。ですので、名前が唯一でなくなると関連性が失われます。基本的には元に戻せません。

え?ではBTCした当時の名前を永遠に変えられないの?
それは不便すぎる。ということで対策を施しました。

BTCツール内の専用ボタン「リネーマー」ボタンを押せば今まで通りリネーム可能

名前の前後関係を得るためにはBTC専用のリネームボタンを利用するだけです。使い心地は純正リネームボタンを押したときと全く一緒。

20190206020859.png

リネームする際には、Zbrush純正ボタンではなく、BTCプラグインに用意した専用のリネームボタンを押してくれれば全て解決。
このリネームボタンは、押されると純正のリネームボタンを即座に呼び出すので、ユーザーとしては「何が違うの?」と思うかもしれません。

BTCリネーマーは名前の前後の変更状態をデータベースに再登録するのです

BTCのリネーマーを使うことで、サブツール名の変更前後の名前を取得することが出来るので、それに基づいてデーターベース内の名前情報を書き換えることが出来ます。
そうすれば新しい名前と回転情報とが再びリンクされるので、今まで通りの使い心地。
何も難しいことはないのです。BTCリネーマーに名前を変更する用のホットキーを割り当てるだけ。それだけです。

Zbrushの純正リネームボタンを押してリネームされるとお手上げです。リンクが切れます。なぜならBTC側から見ると新たな名前を知ることが出来ないからです。

怖がらせてしまい申し訳ありません。実は名前を完全に以前の状態に戻せばリンクは復活します(基本的に回転情報は消えません。リンクが切れるだけです。)ですが人ですから忘れたり勘違いしたりしたままだとずっとリンクは戻りません。

汎用Bankも健在

前のバージョンで20個用意したExtra Banksもその役目を名前リンク機能に譲ったので、こちらは応用的な使い方に限られることになりました。そこで20個のBankを半分の10個に削減。

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色々な応用用途での活躍に期待。

このバンクでの自動バックアップは例外的に、直前の状態を自動バックアップしています。もし間違って消したくないバンクにStrボタンを押して上書きしてしまったときは、慌てずにLdBUを押すと以前の内容に復元可能です。このバンクの情報だけの例外仕様です。(他の回転情報は情報取得後に自動バックアップされています。)

今後の予定

今は回転情報が「ユーザーが操作不能な領域」にありますので、前のVer.のように自由に回転情報をインポート&エクスポートできるようにする予定。例えば既に実装済みのExtra Bankへのコピペなど。同様に、一つのサブツールの回転情報を他のサブツールにもコピペできるようにする、など。夢は膨らむ一方です。

シンプルなのにできることが超強力

恐らく世界初のプラグインだと自負しております。
Ver.2.3でその地位は確立されたと確信しています。
それだけ、シンプルな使い心地、強力な機能なのです。

まずは無料のVer.0系で基本機能をたしかめ、仕様確認版のSC版で最新版の動作仕様をお確かめ下さい。
もしBTCに利用価値があると感じた人は是非ともご寄付をお願いいたします。

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今回の創作活動は約45分(累積 約750時間)
(176回目のブログ更新)

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