3DCGで何をどう作るか考え中

ZbrushとBlenderの使い方、ヒント、コツなど。たまにZbrushプラグイン開発も。

板タブの入力範囲は16:10だよ!縦横比の罠(Sサイズの板タブを探す旅 2)

(約 3,900文字の記事です。)

f:id:yamato-tsukasa:20210629172516p:plain

前回の記事に引き続き、Sサイズの板タブを探している。今回は「入力範囲の大きさ」と縦横比の罠にはまった。想定した使用感と実際にDeco Fun Sを触ったときの違和感の原因がわかったので、板タブの「入力範囲のカタログスペック」から読み取るべき注意点についての解説。

前回の記事はこちら。

Sサイズの板タブをワコムとXP-Penで比較した結果(Sサイズの板タブを探す旅 1) - 3DCGで何をどう作るか考え中

対象読者は板タブを検討している人、特にSサイズ(入力範囲がハガキ程度)の板タブを検討している人。

なお、液晶タブレットの場合ではどうなるかは分かりません。液タブを持っていないので。

板タブの入力範囲は16:10なんだぜ!

画像はXP-Pen Deco Fun Sの例。

f:id:yamato-tsukasa:20210629172516p:plain

え?って思った人は鋭い。そう、16:10なのだ。

一方で、多くのモニタの縦横比は16:9なはずだ。

縦横比が違う!これが実は大きな問題になる。なので縦横比をモニターに合わせると、実際に使える入力面積は縦方向の長さが縮むのだ!

だからドライバ設定で入力範囲全部とモニタとを対応させると真円を描けない(笑)必ず縦横比を維持、という項目を確認すること。

なので、例えばカタログスペックで「16cm×10cm」の入力範囲だな(Deco Fun Sの場合)、と思って手元にあるIntuos 4 Largeの入力範囲を10cm×16cmに変更して使用感を確認して安心していると大変なことになる。実際に届いたDeco Fun Sを16:9に設定して使ってみると、実際の入力範囲は「16cm×9cm」となり、上下方向の入力がシビアになってしまうのだ。

なので、手元のLサイズモデルで使用感を確認するときには「16cm×9cm」にしてから試すべきだったのだ。大失敗である。

Deco mini 7の場合だとこうなる。

f:id:yamato-tsukasa:20210629161456p:plain

f:id:yamato-tsukasa:20210629173330p:plain

結論を言うと、Sサイズの板タブの場合、16:10のカタログスペックから約1cmほど短辺の長さが縮む。横長にして使っている場合には上下方向が1cm狭くなる。これはかなり影響が大きい。

Mサイズ以上の板タブを買う場合には問題にならない

この問題は入力範囲が5mmも違ってくると入力感度が大きく変わるSサイズ特有の問題だ。

なので、Mサイズ以上の板タブの場合、ほぼ気にならない。上下幅が十分に大きいので16:9設定にしても違和感がほとんどない。

逆に入力面積が狭くなるにつれてこの問題がシビアになってくる。Sサイズの板タブ検討では無視できない重要なポイントだ。

【結論】板タブの入力範囲は16:9に換算して定規を眺めて検討すべし!

あとは電卓を叩いて「現在検討中の製品の16:9の場合の入力範囲」を定規を長めながら考えてみよう。具体的な計算方法はこちら。

(長辺の長さ)× 9 ÷ 16 =(描画領域の短辺の長さ)、となる。

Deco mini 7の場合、長辺が177.8 (mm)なので、

177.8 × 9 ÷ 16 = 100 (mm)となる。入力エリアの111mmから約11mmも減った。つまり、16:9で利用する場合にはカタログスペックから1.1cmも狭くなったわけである。Sサイズの入力エリアに対して指の爪の幅1つ分も狭くなると、かなり影響が大きい。

私がXP-Penで検討したときの参考情報だが、カタログスペックで6.3×4インチと大雑把に書かれた商品も、XP-Pen公式販売サイトだったりAmazonだったりを眺めてみると、正確なミリ数やインチ数が書かれているときがある。大抵がインチ表記になっている。

ミリに換算してさらに16:9で計算すると、私の知る限り、

  1. 160mm×90mm(Deco Fun S、Intuos Pro Small)一般的
  2. 152mm×86mm(StarG640S, Intuos Small)次に一般的
  3. 178mm×100mm(Deco mini 7)珍しい大きさ

この3種類が多い。いずれの場合も大雑把に言うと6インチ×4インチのSサイズクラスなのだが、カタログスペックの16:10の計算値から縦方向が約1cm縮むと思って間違いない。このSサイズクラスで縦10cmのつもりが9cmになると、ペン先の移動量とモニタ上の移動量が結構変わる。シビアさが一気に上がる。要するに使いにくくなる(笑)

そのためDeco Fun Sはお蔵入り。そのほかにもDeco Fun S専用のスタイラスペンP01の作りのちゃっちさがお絵描き用スタイラスのレベルに達していない点も大きい。

とはいえ、XP-Penシリーズは替え芯の価格が1本30円と適正価格なので(笑)、XP-Penの中から選び直した結果、Deco mini 7シリーズが一番しっくりくる。16:9換算で横置きで上下幅が10cmジャストになる。

オススメのSサイズ板タブ

価格、性能、替え芯の価格、使用感ともにオススメなのはDeco mini 7。

Deco mini 7はSクラスでも一番広い入力面積だ。そして16:9換算でも178mm×100mmであり、短辺でも10cmをキープできる。私にとってはこの10cmがギリギリのラインなのだ。(だから9cmのDeco Fun Sはダメだったわけ。)

なおワイヤレスモデルもある。お好みで。

ケーブルの煩わしさから解放されるのが魅力だが、マウスの代わりに常時利用するならUSB給電でいいし、バッテリーの劣化を気にしなくてもいいし、安い有線タイプの方がいいのかも知れない。ここはじっくり検討すべき項目だ。

スタイラスペンもIntuos シリーズのものに近いかも?

公式サイトの寸法画像を見てもかなり近い(笑)実際に調べてみても、ほぼ同じに見える比較写真が結構見つかる。

P05Dバッテリーフリー型|XP-PEN公式サイト

とにかくDeco Fun Sのスタイラスペンの安物感に嫌気が差していたので、それに対してDeoc mini 7シリーズのスタイラスペンは、写真で見る限りはまともに見える。

これでペン先のぐらつき、加工精度が良ければ文句なしだが、こればかりは現物を触ってみないと分からない。

近日中に現物を触ったレビューを書く予定です。乞うご期待。

【結論】板タブのカタログスペックは16:10、インチ表示に注意

なのでまずは16:9など、お手持ちのモニターの縦横比(16:9)に合わせて入力面積をミリで再計算すること。

そして定規を長めながらその領域の確認をすること。

この2つのポイントを押えておけば、Sサイズの板タブ選びは大丈夫だ。

スタイラスペンの品質にも気を配ること。

スタイラスペンの加工精度については、こればかりは「高い物ほど高品質」なことは間違いない。安い物ほど加工精度が悪く、ぐらつきがある。ペン先の加工精度にだけはこだわりたい。

もしかしたらワコム派と非ワコム派では、このスタイラスペンのペン先の感覚と描画の状態とが人によっては好き嫌いが分かれるのかも知れない。そうなれば、カタログスペックで比較できる「板タブ本体」の性能とはまた違ったところで好き嫌いが分かれることは、理解できる。

感触だけは文字や画像では伝わらないから、しょうがない。





今回の創作活動は約1時間30分(累積 約2,461時間)
(736回目のブログ更新)

筆者はAmazonアソシエイト・プログラムに参加しています。(AmazonアソシエイトとはAmazon.co.jpの商品を宣伝し所定の条件を満たすことで紹介料をAmazon様から頂けるという大変ありがたい仕組みのこと。)
以下のリンクを経由してAmazonで何かを買うと購入額の1~3%ほどのお小遣いが私に寄付されます(笑)