3DCGで何をどう作るか考え中

ZbrushとBlenderの使い方、ヒント、コツなど。たまにZbrushプラグイン開発も。

GoBアドオンのベータ版の進行状況

(約 3,000文字の記事です。)
f:id:yamato-tsukasa:20200610030128j:plain

次のGoBアドオン安定版リリースに向けて着々と致命的なバグが修正されています。今日時点の最新のベータ版の状況の報告など。

今の最新のベータ版は「FaceMapsExport版」(Ver.3.3.8と表記)

実は旧Ver.3.3.8版と「FaceMapsExport版(新Ver.3.3.8)」があって、最新なのは後者なのだが、以下では面倒なので「Ver.3.3.8=FaceMapsExport版」として説明する。(なので旧Ver.3.3.8のリンクは紹介しません。もちろんスレッドには残っていますが、誰も用はないはず。)


DLはこちら。

GitHub - kromar/blender_GoB at bugfix/facemapsexport
https://github.com/kromar/blender_GoB/tree/bugfix/facemapsexport

Ver.3.3.8で修正された点

  1. Blender発のメッシュでもGoBエクスポート時にZbrushが落ちなくなった(バグ修正)
  2. これに伴いZbrush上でポリグループを割り当てられていない場合のポリグループカラーが白になる仕様になった
  3. 頂点及び辺のみの非多様体がBlenderの編集モードで非表示になっていたのを表示させられるようにした(バグ修正)

他、Ver.3.3.8までで実装された主な特徴(Ver.3.2.5安定版では未実装な内容)

  1. Blender側の頂点ウェイトがGoBで往復しても保持されるようになった(以前はウェイト値消滅)
  2. 1つの面を挟んだ同一ポリグループも正しく保持されるようになった(以前はそれらは1塊の領域に結合された)

f:id:yamato-tsukasa:20200607224251j:plain


要するにここまでのほぼ全ては「Blender側でZbrush用のデータを作る際に発生していたバグと、そもそもBlenderg側にそれをインポートする際の内在バグの修正」です。かなりの本質的なバグを私が見つけて報告し、バグ修正について話し合い、結果としてKromar氏ことダニエル氏に直してもらった、という状況。

Ver.3.3.8でテスト中だが結果は良好

かなり安定して使いやすくなっている。
残る問題は1つだけある。それはZbrush側にメッシュを送ったときに、そもそもZbrush側でマスクをかけていればそのマスク領域も復元されるのだが、見た目では不可視のマスク領域になっている点。

Invisible mask areas are generated in Zbrush when exported from Blender to Zbrush if a mesh had mask areas before · Issue #105 · JoseConseco/GoB · GitHub


これについてはGoBアシストツール側で対処することもできるのだが、リクエストとして本家GoBアドオンで回避するための提案をしている。内容は簡単に言うと「Zbrushに戻す際にはマスク情報をクリアしてZbrushに戻して欲しい」ということ。そうなれば不可視だろうが可視だろうが、マスクはないので何も問題は発生しない。

これの実装待ちなのが今のVer.3.3.8の状況です。ですが、GoBまたはGoBアシストツールを実行する前に敢えてマスクをかけた状態のまま実施する人は少ないと思うので、GoBアシストツールでもまだ対応しない予定。GoBアドオンのアプデ待ちとしてもう少し静観予定。

個人的にはリグ入れモデルでGoBが使えるようになった点が重要

もちろん本質的にBlenderのリグ入りモデルのポーズ状態とZbrushのポーズ確定済みメッシュとは相反するので、それを実現させるためにBlenderでの可逆性を犠牲にしている。その結果、Zbrushのメッシュを後からでも何度でもリグ操作で変形可能となった。

今まではそれができなかった。だから、ひとたびBlenderでリグ変形させた後は、Zbrush上でなんとしても自力で再変形させるしかなかった。リグなら数クリックで変形完了なのに、マスク+マスクブラー+ギズモ、気に入らなければUndoしてやり直し、の繰り返しでとても辛かった記憶がある。

そんな作業から解放される。感覚としてはZbrushメッシュにリグが入ったようなものだと思っている。GoBの往復の手間など些末だ。その効果に比べれば。

リグ入れを支援する有料アドオンなども活用できる可能性

例えばAuto Rig Proという有名アドオンもあるし、Rigifyなども有名だ。そういうツールを駆使してリグ&ウェイトを効率よく適用した結果を、Zbrushで活用できる可能性が開けた。

f:id:yamato-tsukasa:20200610023601j:plain

もちろんそれらのツールをどうやってGoBで駆使するかは各自の自由だし各ツールの正常動作を保証することはできない。それは各自の自己責任において可能性を探ってもらうことになる。私の環境ではある程度までは自由に活用できている。これもまた更なる効率化につながるわけだ。

f:id:yamato-tsukasa:20200702180125p:plain

ZbrushとBlenderを連携&リグ変形もできるZbrush用プラグイン「GoBアシストツール」 - YAMATO - BOOTH

リグやウェイトのノウハウはスカルプトとは全く別物

なので、ゼロから勉強する覚悟と努力が必要だ。デジタルの世界では「昔取った杵柄」が全く通じないことが多い。誰しもが平等で、初めてその機能に触れるものは等しく最初から学ばなければならない。一段飛ばしはできない。なので、リグで変形させたい!という思いがあろうが無かろうが、リグの入れ方、ウェイトの入れ方、調整の仕方は、ゼロから学ばなければ身に付かないし、身に付いていなければ調整もできないので、当然結果としての「リグで変形させる」という恩恵を受けられない。

だから、素直に学ぶしかない。実践と理解を繰り返し、技術を自分の物にしてからようやくお目当てのメッシュについて自由にリグ変形させられる自由を手に入れられる。
楽ではないけれど、得られるものも大きい。

頑張るしかない。

何にしても、MMDをやらなくても、BlenderやUE4やUnityでゲームキャラクターを作らなくても、固定されたデジタル彫刻を作るだけであっても、リグ入れ変形の技を使える人と使えない人との間には、とてつもない効率の壁が立ちはだかることになる。それは間違いない。

Zbrush+Blenderは当たり前の時代が間もなく訪れる。



今回の創作活動は約45分(累積 約1,709時間)
(587回目のブログ更新)



筆者はAmazonアソシエイト・プログラムに参加しています。(AmazonアソシエイトとはAmazon.co.jpの商品を宣伝し所定の条件を満たすことで紹介料をAmazon様から頂けるという大変ありがたい仕組みのこと。)
以下のリンクを経由してAmazonで何かを買うと1~3%ほどのお小遣いが私に寄付されます(笑)

Amazonギフト券 Eメールタイプ - Amazonベーシック

Amazonギフト券 Eメールタイプ - Amazonベーシック

  • 発売日: 2010/07/15
  • メディア: Ecard Gift Certificate