3DCGで何をどう作るか考え中

ZbrushとBlenderの使い方、ヒント、コツなど。たまにZbrushプラグイン開発も。

Blender 2.8がもたらす3DCGの可能性の広がり

(約 4,000文字の記事です。)
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私はZbrushで作ったメッシュをポージングするためにBlender 2.8を学び始めた分けだが、ポージングに適した人体メッシュなんてとっくにあるのではないか?それを探して入手して加工した方が早いのではないか?と思って調べた結果、懐かしいVRoidに再び巡り合う。だが今回はBlenderをきちんと使える。VRoidも進化している。Blenderも2.8になっている。そこで大化けしたので驚きの日記。

Blender 2.8の情報もぼちぼち充実し始めた

Blender 2.8自体の情報はかなり出回っている(ただし英語)。だが2.8との連携をするアドオンはようやくボチボチ出始めた形だ。だが勢いを感じる。2.8に手を出すなら頃合いだろう。

でVRoidについては、残念ながらあまり進化していない。カツラ作成機能としても期待したが、正直微妙な感じで止まっている。だがボーンが入っているのでポージングできる。ということはメッシュそのものは既存のノウハウによるボーンに適したメッシュになっているはずだ。そのメッシュがほしい。Blenderに取り込んでメッシュを抽出できれば、後はZbrushで好みに加工するだけだ。そう思ってVRoidからBlenderにvrmファイルを送る方法を探した結果。

Blender 2.8でVRoidのvrmファイルを読み込む方法 - 画力がないなら立体を作ればいい

何とBlenderにウェイト付きボーンごと渡せた

もっとも、外部ソフトでもそのように動かすためのファイル形式らしいから当たりといえば当たり前だが、ビックリした。メッシュだけでOKで、あとは自分でリグ入れするつもりが、既にボーンもウェイトも入っている。全てFKのみだが、十分だ。

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なのでBlenderに関する特別な知識も必要なく、RかGかSキーを押してからマウスを動かすというBlenderの基本変形手順さえ知っていれば誰でも簡単にマウスだけでポージングさせられる。(もちろんポーズモードでね♪)

ヌード素体であればポージングが簡単に検討できる

Zbrushでポージング検討は難しい。Zbrushはマネキンという微妙なヤツがあるけれど、完成型をイメージしにくい。対してVRoidならばイメージに近い体型になるようにVRoid上で素体の形(メッシュ)を変形させてからBlenderに持ってくればいい。あとは地道にボーンの角度を変えながら、色んな角度から眺めながら検討すればいい。ドラッグ一発で関節が動くってのはZbrushでは考えられない。しかも回転だけじゃなくてGキーでボーン自体も平行移動させられるから、微調整も可能だ。Zスフィア球体関節ではこれは不可能だ。指関節の制御も同様。これをZbrush上でやるとイライラする。マスク、ぼかし、ギズモ、の無限手順だからだ。だがBlenderならマウスドラッグ、カメラ移動の2リピートでOKだ。

ここからはBlenderの知識がないと無理だけれど

ここからは単純な紹介のみ。必要だと思った人は各自Blenderを学ぶべし。
で、ポージング後のメッシュは一工夫するとZbrushに送ることができる。

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画像は顔と髪と体を1つのサブツールに結合した結果。実際にはバラバラなので複数回の手順で読み込みます。
体のポージングができた状態のメッシュがZbrushに読み込まれる。ここからはリメッシュしたり色々やっていくことになるが、最初からこの形になってここからスタートってのは、かなり魅力的だと思う。Zbrushでゼロからこのポーズにするのに1時間はかかるだろう。指まで含めるとね。

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だがBlenderでのクリック作業なら20分もあれば完成する。完成後に微調整も可能だ。そしてポーズデータ自体も.blendファイルに保存して呼び出したりできる可能性が残るから応用範囲が広い。(VRoid側のボーン名が将来的に共通だとは限らないのでなんとも言えないけれど。)だが少なくとも作成モデルについてのポーズは複数保存させたり切替えたりできるので、どっちのポーズがいいか悩む際にはワンクリックで切替えられるので便利なことは間違いない。存分に悩むがいい(笑)

今回はあくまでも体のポージングのみに注目しているので髪についてはノーコメントだが、もしかしたらいいツールになるのかも知れない。調べていないのでよく分からない。少なくともVRoidで髪を自在に作る方法を知らないので今のところはその価値が分からない。予定もない。新キャラを作りたくなったときに髪で苦労したら再び検討するかもね。そのときのVRoidの進化に期待。今は停滞気味なのが気になる。

Blenderの知識によってVRoidとZbrushとが繋がった

Blenderは統合環境ソフトだ。何でもできる。今回はたまたま、自分の知識を補充したところに丁度よくハマった結果、VRoidとZbrushとの連携ができることが分かった。これはBlenderでリグ入れを避けていたら手に入らなかった可能性だ。Mayaは個人ではとても無理だし、他のソフトも高い。無料のBlenderも2.8になって大幅に使いやすくなったし、2.79よりも分かりやすくまとまっている気がする。

今後、3DCGをやるならばBlender 2.8は是非とも一部の機能でも身に付けたいツールだ。より正確に言うと、今お使いの3DCGソフトでできないことを補う部分の知識を身に付けるだけでいい。私の場合はZbrushからスタートしたので、Zbrushが苦手なこと、今回はリグ入れ、ウェイト塗り、ポージング付けだ。そこをカバーしたら、そこが得意なソフト、つまりVRoidが出てきたので、ウェイト塗り関連の手順をかなり省略できた。(もちろん修正したりするためにはその知識が必要なのでポン付けでOKって分けじゃないぞ。将来的なことを考えればきちんとBlenderでウェイトやリグの学習が必要)

Blender 2.8はおすすめです

Blender 2.8は、2.79を少し触って塩漬けにした身としては、かなり使いやすくなっている。洗練された感じだ。これは普及すると思う。またEpicから大きな資本が流れ込んだというのも将来的な可能性を感じる。「BlenderでここまでできるならそろそろMayaや3DsMaxでなくてもいいかな?」という潮目は常に押し寄せてくる気がする。これからの人は確実に2.8を身に付けてくるはずだし、ツールとして凄く便利だと思う。ただし情報をかき集める必要はあるけれど、2.79の時ほどとっちらかっていない気がする。公式動画の充実ぶりも資本の影響があると思う。

今すぐでなくてもいいから、2.8の日本語本も出てきたことだし、少しずつ実践して学ぶのが一番いいだろう。リグとウェイトとポージングについてはその本だけでは足りないと思うし、2.79と同じ手順で同じくらい深いノウハウもネット上には沢山あるのでかき集めると勉強になる。動画をやるなら不可避だし、静止画にしてもメッシュリグアニメで変形させられるか、それともマスク+ギズモでちくちく変形させるしかできないのかでは、色々と効率が違うし、将来性の広がりも違う。本質的なのはリグアニメによる変形だ。これこそが3DCGでキャラを作る本当のメリットだと思う。(最終仕上げが固定だとしてもその中間作業の効率が全然違う)

VRoidで人型リグのひな形はできた

VRoid自体では体型の編集がマウス操作でできる。これで低頭身キャラが簡単に作れる。そこからBlenderに移して不要なボーンや素材をカット。一端メッシュだけをZbrushに移して体型を編集し、Blenderに戻してウェイト転送。細かい所は手動で修正。これで人型のオリキャラのリグ入れ終了。後はポージングさせるだけだ。人型の新キャラ作りはだいぶ楽だ。そうなると、キャラそのもののデザインだとか設定を考えられる時間が増えるので、ますます楽しいことになる。

Blenderを身に付けたことでZbrushとVRoidとが繋がった。世界が一気に広がった気分だ。なんだか満足(笑)

今回の創作活動は約2時間30分(累積 約1,061時間)
(370回目のブログ更新)

おまけ

ちょっとだけZbrushでメッシュをいじってみた。深入りしないがちょっとだけ試したので画像だけ。リトポ技術は必須ですが、ベースモデルとしては体についてはそこそこいい感じ。服や髪は、自由度の観点からしてあまり役に立たないかも。服のトポロジは元々が三角メッシュだとどうしてもZbrushで直しきるのは困難。やはり使い所は限られる。

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