画力がないなら立体を作ればいい

3DCGでワンシーンメイキング(オリジナル小説の挿絵作り)

UE4が趣味ベースの素人の手に負えない理由

(約 3,500文字の記事です。)
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UE4も大幅に機能強化された4.23がリリースされた。どうやら破壊系の演出がしやすくなるらしい。Twinmotionの弱点も分かってきたところで久々にUE4を触ったがやっぱりだめだった。そして、なぜUE4が趣味ベースの素人の手に負えないかが分かったのでその日記。

これを見たとき、あぁ、やはり私の手には負えない代物だと思った

youtu.be

こういうレベルでも使用できるようになっているのがUE4。だから、いじれるところが多すぎる訳だ。そうでないとこんなレベルで使えないだろう。

結局、プロフェッショナルですら情報収集と試行錯誤をして前進しているわけだから

だから枯れた技術がなく、ゆえに知識の集合体である書籍もない。みんながライブで進化中だから。なおさら素人の手に負えない。アドビ製品が複雑でも使っていけるのは枯れた技術とそれをしっかり解説する書籍が山ほどあるからだ。だがPhotoshop一つ取ってみても、あの辞書のような教科書がなければ、やはり使い方が誰にも分からない。だが本を書けるのは、ある程度機能が煮詰まって進化しない部分が固まったからである。対してUE4は未だ進化中だ。だから本があったとしてもその知識が古すぎて役に立たない。また表面的な使い方の紹介にとどまっていたりする。作例になっていない。また、現にあるのは、UE4の一部の内容に特化した本くらいだ。例えばマテリアルの制御系とか。あるいはゲームシステム全体のワークフローを紹介する本など。残念ながらムービー用途のジオラマ的な使い方の本は日本語書籍では見つけられなかった。そして海外情報で見つかるかどうか不明だ。が、YouTubeでもほとんど見つからないか、あっても複雑すぎて応用できないレベルの細かいところの話ばかりで、やはりどこか足りないのである。

Twinmotionと比較するとやれることは10倍だが、イメージ通りにするまでの学習コストも10倍、たった1つの項目についてですら。

一見すると、10倍の学習コストで10倍複雑なことができるなら、そりゃいいだろ?と思うかも知れない。だが、罠は、何か1つの項目について、10倍の違いがあるのだ。例えば、植林にしても、何の樹木を選ぶの?1項目。どうやって植えるの?1項目。分布や密度制御で1項目。もちろん細かい制御はUE4が上だ。10倍丁寧に制御できると思っていい。

だが別に木を植えたいわけじゃない。建物も必要だし草原も必要。空も雲も。霧も必要かも。朝昼晩の時間制御も必要だ。川や湖も、海も。各項目について、更に細かい部分が10倍ずつ。しかもアセット探しからスタートするわけで。かけ算したら、1つの風景を作るのにTwinmotionの何百倍の学習コストが必要か?それはもはやUE4での風景デザイナーの仕事になるレベルではないか?何百、何千時間の学習が必要か?趣味では無理でしょう。

だが、表現力が10倍か?っていうと、そうでもない。せいぜい、1.5~2倍程度の差だ。もちろん商用作品を作るならばプロの仕事になると思うので、そこは質がいい方を選ぶべきだろうから、UE4で細かく作ることになるだろう。映画等ならなおさらだ。だが趣味でムービーを作るならばどうだろう?そこまでこだわりたいかどうか。10のべき乗の学習コストに対して、質の差が2倍程度なら、考えてしまうよね?

確かにムービーを作るなら、悩ましい

だがTwinmotionも完璧ではないので、細かく制御したいができない部分も多い。それがムービー出力ならば、ごまかしが難しいこともある。一方、静止画が最終出力ならば、最終的にフォトバッシュでごまかせる。がムービーだと難しいな。とはいえ、YouTubeで探しても分かるように、UE4のサンプルムービーを作っている人たちは、恐らくほとんどがプロだ。UE4の使い方が半端ない。手探りで試行錯誤してあのレベルになれるか疑問だ。彼らはどちらかというと、プロの技をムービー作りを介して紹介しているようなものなので、それらを見たからといってすぐに自分の理想通りのワンシーンが作れるわけではない。あくまでもそのサンプルムービーを作るために必要な知識が身につくが、それらを応用する技術までは身につかない。設定内容が細かすぎてどこをどう応用すればいいかにたどり着けない。

ツール自体が複雑なことができる上に進化中であり、作例・使い方本がない

だから、手順に沿って「ふむふむ」と頷きながらまねして作例を作ってみる、というごく普通のデジタルツールの学習過程を踏めない。だからツールが自分の物にならず、作りたい物を自由に作れない。だから手に負えない。

ただの希望的観測

もしTwinmotionが有料版になって、TMファイルをそっくりそのままUE4にエクスポートできるようになれば全て解決だ。8割方をTwinmotionで作り、細かい所の調整をUE4上で調整する。霧の微調整だったり、煙の色や散布の具合など。そうなれば完璧だ。もちろんこれは私の妄想でしかないが、EpicがTwinmotionを買収した事を考えると、十分有り得る。

というのも、UE4は高機能すぎて、もはやゲームエンジンと言うよりも、ムービー作成環境の側面も出てきた。そこで直面するクリエーターの意見としては「UE4のインターフェースが複雑すぎる」という点。対してTwinmotionはそのインターフェースが優れている。だから、Twinmotionをインターフェースとして「UE4のカプセルツール」と考えると、UE4をモーションレスのムービーメーカーとして使うということのシナリオが見えてくる。上で述べたとおり、8割をTwinmotionで、残りの詰めとモーション制御、カメラ制御をUE4で、というシナリオ。需要は高そうだし、Epicとしても収入源になるだろう。

もしそうなってくれれば渡りに船だ。多少高くてもTwinmotionは将来的に有料版でも買うことになるだろう、個人の製作であったとしても。ただ30万とかだとさすがに考えるが、サブスクリプション制か、機能を段階的に分けたお安いプランがあるといいが、こればかりは11月以降にならないと分からない。

私の結論

やっぱりUE4は操作項目が多すぎて何がどれでどうなるのかの本も無いため、さっぱり分からない。試行錯誤している時間が長すぎて全く作品作りが進まない。だから使えない。
そして私の場合は、やはり欲張らずに静止画による作品作りをTwinmotionとフォトバッシュによって作っていきつつ、TwinmotionとUE4が連携する時代になるまで待つ(笑)そう遠くない気もするけれど、それまでTwinmotionの使い方を研究しつつ、Zbrushでのモデリング経験も増やしつつ。で、TwinmotionとUE4が連携したならば、まずはモーションレスムービー、次に(可能なら)簡単なモーションを入れたムービーへ、という風に段階的にステップアップしていきたい。おっと、肝心の小説のストーリーやプロットなども考えないと。先は長い。

番外編 Blenderなら?

性格が違うソフトだが、ワンシーンを作ってレンダリングするという手段として考えれば、統合環境のBlenderも使えるっちゃぁ使えることになる。でも、内容的には一緒。何でもかんでも10倍の学習コストになる上に、これまたこっちもそんな資料探しからスタートになる。そしてUE4よりも厳しいのは、使用に耐えうるアセットの問題。UE4と違ってポン付けができない。つまり余計に手間がかかる。なのでボツ。

もっとも、もしモーション付きムービーを作るならありかも知れないが、UE4でもそれができるわけで。レンダラーでどうしてもCyclesにこだわる以外はあまりメリットがないかも知れない。


とうわけで、再びUE4で挫折感を味わったのでその腹いせに日記を書きました(笑)難しすぎた。

今回の創作活動は約2時間(累積 約964時間)
(348回目のブログ更新)