画力がないなら立体を作ればいい

「何を作る」より「どう作るか」を考えたい人

トポロジは形によって自動的に決まるべきであって、トポロジによって造形が制限されては本末転倒。

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大和式モデリング手法Ver.0.1.1では「トポロジからの開放」を追加しました。

大和式モデリング手法 Ver.0.1.1

  1. デジタルを用いた「実はアナログな制作手法」からの脱却
  2. スカルプトをなるべく使わずに完成させる
  3. デジタル資源のフル活用(コピペ、使い回し、マクロやプラグインによる自動化、自作ブラシによるメッシュ生成)
  4. 全部やり直ししないで部分的にやり直せること
  5. スカルプトリスプロモードで下書きモデルを作る
  6. マスクやペイントブラシで下書きモデルに完成イメージを描き込む
  7. 下書きモデルからローポリモデルを生成する
  8. 完成させたら必要に応じてハイポリ化、最終調整
  9. スカルプト力が前提でありながら、それ以外のものを積極的に活用するスタイル
  10. トポロジからの開放

Ver.0.1.0の記事はこちら。
Zbrush用のモデリング手法を開発することにしました - 画力がないなら立体を作ればいい

トポロジからの開放

メッシュのトポロジは、MMDのモーフによる表情変化のように、ゲームやモーション付きモデルの作成では非常に重要だ。それは理解している。だが大和式モデリング手法ではそれ以前に、思い通りの形を最短の時間で仕上げられるかどうかを重要視しているので、トポロジは考慮しないという潔さを選択することにした。

まずは完成型をきちんと作れること。そこから先の望ましいトポロジ作りは、そもそも思いを形にするということとは全く無関係だ。だからただの作業になる。その作業には沢山のノウハウが必要になる。だからモデリング手法とは別で切り離して考えることにした。

なので大和式モデリング手法ではばっさりトポロジを無視した造形手法と言うことになる。

トポロジ依存の造形作業を避けるということ

例えば、ZModelerのExtrudeやQMeshでの押し込みによる凹部の作成。単純な形状ならばこれでいい場合もある。だが、これは実は「後からの変更」にメチャクチャ弱い。例えば、四角い凹みを円形の凹みに変える。これだけでお手上げだ。なぜならばメッシュのトポロジが四角だからだ。トポロジを変更して円形の凹部を作るのはメチャクチャ手間だし。そもそもおかしい話なんだ。

トポロジは形を作るためにあるのであって、トポロジから形を作るのは不自由な造形である

メッシュのトポロジは、本来、作りたい形を表現するために自動的に決まる網目であるべきであって、その網目から形を作るってのは本末転倒だと思う。だが、従来のローポリモデリングではよくある手法なので、ついつい採用してしまう。だが、それは造形の自由を自ら否定することになる。変更できない造形を作っていくのは既にアナログ的手法なのだ。四角を丸に変えるのが大変なんていうのは不自由な造形そのものだ。

私もしばらくはここで悩んでいたが、大和式モデリング手法を考えるにあたりついに決定。もう造形のためにトポロジを考えるのはやめた。そしてトポロジ依存の造形もやめた。なので、モデリングしながらトポロジを調整したりするのもやめた。トポロジ調整はリトポ作業という後付け工程できっちりやればいい。まずはきちんと思い通りの形を最短のコストで完成させること。これを目指す。なので大和式モデリング手法Ver.1の完成型ではここに辿り着くことが最初の目標。

サブツールの重ね合わせ

これでも立体になる。トポロジとは無関係に重なり部分に綺麗な鋭角なエッジができる。最後の最後にブーリアン結合すればいいだけのことだ。

ライブブーリアン減算

凹部もこれで作ればいい。形や位置の変更も自由だ。最後の最後にブーリアン結合すればいいだけのことだ。
だから凹部をZModelerで凹ます必要もない。トポロジの流れとは全く無関係に自由に有機的な曲線で彫り込める。修正もできる。

ライブブーリアンは扱いが面倒?

確かに並び順とか関係するからサブツール数が増えると扱いが面倒になる。

だったらそのサブツール類を一度別のツールに移動させて、仮の、そこそこ低いポリゴン数で暫定的にブーリアン結合したパーツを本番用のツールに逆輸入しておいておけばいい。

もし最後の完成型までそのパーツをいじらなかったのならば、仕上げとして高精細なブールイアン結合したパーツを移植し直せばいいだけだし、変更があったら再びマスターデータのあるツールで調整すればいい。これでも何度でもやり直せるし、本番用のサブツールもごちゃごちゃになりにくい。

逆にもしZModelerで凹ました凹部は、後から何ともできなくなる。形や位置の変更ができない。この不便さに比べたらツール別のブーリアン結合モデルの用意のほうがコストが低い。作業時に2,3分の手間を惜しんで、途中での内容変更作業に1,2時間を無駄にするのを避ける。大和式モデリング手法はそういう遠回りを避ける手法である。

Zbrush2019からはフォルダ単位でブーリアン結合ができるので、ツール分けしなくてもフォルダを利用する手もあるので選択の幅が広がった。
ただ当プラグインのツール群はフォルダを折りたたんだ状態では機能しない。ここだけが惜しい。(作業対象となるサブツールが入ったフォルダを全部開いておけば動作するものがほとんどなのが唯一の救いです。)

というわけで大和式モデリング手法Ver.0.1.1が完成した。


今回の創作活動は約15分(累積 約914時間)
(314回目のブログ更新)