(約 4,200文字の記事です。)
前回の記事では可能性にとどまっていたが、今日、ついに可能性が現実の物となった。ゼロからZbrushでフルで作り上げたオリキャラがUE4でレンダリングできた。テクスチャ周りとか色々大変だったけど、ついにできた。そんな日記。
- 避けられなかったテクスチャ
- とりあえずモデルだけテスト
- 完全にワンシーンが作れると確信した
- まだまだ知りたいことだらけ
- シーンメイキングに必要な情報はもう本にない
- 私にとっては3DCGによる表現が絵を超えた瞬間
- 夢は作品をきちんと1本作ること
- クオリティアップ以前にまだまだUE4で学ばねばならない
- 2020/01/26 追記
避けられなかったテクスチャ
当初の予定ではZbrushでのポリペイント一色ベタ塗りで済ます予定だった。なぜならばUE4では頂点カラーを受け渡しできるから。だがやってみると、Keyshotの時と同様にうっすらとかすむ。発色が悪い。肌色はほとんど真っ白。ところがコントラストを挙げると青がシアンカラーになる。ピンクが鮮やかなビタミンカラーに。これはだめだ。結局見た目通りの色を渡すためにはテクスチャにベタ塗りした物をFBX経由で渡すしかない。
結局テクスチャからは逃れられなかった。UV展開してポリペイントカラーでテクスチャ作成を繰り返す。手間だ。
だが流用パーツは一度テクスチャ化しておけばいい
何度も無限に続く分けではない。一度テクスチャ用にUV展開しておけば後は使い回せる。これならなんとかなりそうだ。
今のところは顔や要部以外は基本的に手抜きするためにベタ塗りペイントで行く予定だ。だから顔以外のポリ割りも自動でお任せ。確認すらしていない。ベタ塗り一色だから適当でOK.
とりあえずモデルだけテスト
おぉ!ついにエレノア大地に立つ!って宙に浮いてますが、こんな感じです。
年始めはただのZbrushのスクショで精一杯だったエレノアさんが、UE4の自由空間の中で生き生きし始めた。
これだけでも十分に感動した。では昨日作った山に配置してみたらどうなるだろう?
完全にワンシーンが作れると確信した
これなんかもう実写と見分けが付かない。無料のアセットを配置しただけなのに。この接写でこの品質。しかもリアルタイムだよ。
昨日は黒い影っぽい植物も何とかテクスチャリンクを張り直して復活させた。驚くほどリアル。
山はUE4で初の造形なのでかなり適当に作って適当に雪山にしただけだが、もうこれだけで立派なワンシーン。エレノアさんと猪が楽しそうに駆け回っている。
まだまだ知りたいことだらけ
まだUE4のインターフェースになれていないのでカメラワークが思ったようにいかなくてイライラする。また自動露出も自分で調整したい。白飛びとか嫌だもんね。でもどこに調整項目があるのか謎。
フォルダ単位で移動させるとマテリアル設定のリンクが切れる。
これは困る。いちいちファイル指定で張り直していられない。これも上手い方法がどこかにあるのだろう。調べなければならない。
シーンメイキングに必要な情報はもう本にない
UE4の本はどうしてもゲームプログラミングの話になるので、シーンメイキングのためのノウハウがほとんどない。なのでここから先は自分で調べるしかない。もっとUE4自体の使い方なども知る必要がある。未だにどこにどんなファイルがどうやって保管されているのか分からない。まるで初めてWindowsを触ったときのような感じだ。だからファイルや素材を移植する方法なども不明。リンク切れになるのもよく分からない。
だが、とりあえずきちんとワンシーンメイキングができることは証明された。普通の人が普通にコツコツやってできたのだ。3DCGは特別な人にしか触れないわけじゃない。努力と根気と勉強と諦めない気持ち、そして何よりもクリエイトしたいという強い意志があれば、かならず実現できる。私にとっては、3DCGによる表現がようやく絵を超えた瞬間だ。重要なことだ。
私にとっては3DCGによる表現が絵を超えた瞬間
何も一般論で絵師よりも3DCGが上と言うつもりは全くない。あくまでも「私が作り出す上で」の話。だって画力がないんだもの。だから3DCGでクリエイトしようと思ったんだもの。それがついに1つ実現した瞬間。感慨深い。ようやくここまで来た。スタートラインに立ったのだ。
(白飛び気味だが自動露出を手動制御する方法をまだ知らない。これから見つける)
私が絵で描いた表現よりも、3DCGで表現した方が遙かに高品質かつ豊かな表現なのだ。上の画像のどの1カットもカラーで絵として表現しようとしたら何時間かかるか分からない上に、下手になるだろう。デッサンが崩れていたり、雲がべたっとなったり、影の落ち方がおかしかったり。でも3DCGではその辺はPCにお任せだ。それよりも形、色、配置、カメラアングル、そういった総合演出部分にこだわることができる。
こんな線画から始まって、Fusion 360やらVUEやらを経由して、ついにUE4に出会った。
初めて描いたオリキャラ設定。
Fusion 360でキャラが作れないか試したこともあった。無理だった。
VUEというとても使いにくい風景専用ソフト。無駄な時間だった。
だがついにUE4に出会った。そしてワンシーンが作れた。気分は映画監督。もちろん動かないけれど、それでも気分は映画監督。作りたいシーンを自由に作れる。何度でも撮り直せる。アングルも沢山検討できる。シーンが1つもで見せたいカットは1つじゃない。だから沢山取れる。リアルタイムだからスクショを取るだけだ。ジオラマが、お話のワンシーンの数カットになるのだ。つまらないわけがない。作っていて楽しいに決まっている。そしてどんどん上達するわけだから止められない。
ようやく生涯かけて自分が打ち込めるきちんとした趣味ができたと感じた瞬間だ。これからの時間を大切に使っていきたい。
夢は作品をきちんと1本作ること
当初、60歳までに凄いZbrushになりたいという漠然とした夢があった。だが今は違う。Zbrushは手段であり目的ではない。もっと大きな物、やはり作品をきちんと1本作り上げたいという思いがある。「ドラグナーの本分」という作品だ。まだヒロインのエレノアさんとドラゴンのペーターしかいない。でも作り上げたい。これからコツコツキャラモデリングをしながらUE4でのシーンメイキングを試しつつ、モブなども作りながら「早くかつそれなりに見えるキャラ」を作ることになるだろう。シワなど細部はどうでもいい。それよりも世界観。キャラが生き生きするかどうか。そこを考えながら作れるようにZbrushを使いやすくしてきたのだ。3時間で1体作るよりも90分で仕上げて残り90分で設定や小説のシナリオを作りたい。
ハイポリとかローポリとかトポロジとか、本当はどうでもいい。テクスチャとかUV展開とかも手間でしかないがUE4に持っていくためにはしょうがない。それでもFBXで持って行けるだけマシ。テクスチャの他にもディスプレイスメントマップも簡単に出せるからハイポリ時の凸凹をUE4で再現できる。モデル自体はローポリでもね。ノーマルマップよりも優秀だ。
将来的にテクスチャにこだわるようになったらそのときには改めてSubstance Painterとか考えるとして、今はベタ塗りでいいからどんどん世界観を作っていきたい。山の中を駆け巡るエレノアさんの姿、これを見てベタ塗り一色だからどうのこうのなんて全く思わなかった。細部ではないのだ。全体としてのワンシーンなのだ。私が作りたいのは。
昨日と今日との比較。
(昨日)
(今日)
やはり差は歴然。光の具合が自然かどうかは重要らしい。
クオリティアップ以前にまだまだUE4で学ばねばならない
他にも炎がまだ扱えない。魔法力を行使する際の青いまばゆいばかりの光の演出もできない。でも不可能ではないだろう。UE4はゲームエンジンなんだから、そういうのは強いはずだ。その方法を探し出すだけだ。できることは明らかだ。コツコツ学んで実践するだけだ。楽しみで仕方がない。
今日は祝杯である。
2020/01/26 追記
紆余曲折を経て、今度こそUE4をレンダリング環境にしようと決めて基礎から学び始めました。カテゴリのUE4から最新の記事をご確認下さい。
明けましておめでとうございます - 3DCGで何をどう作るか考え中
今回の創作活動は約1時間(累積 約771時間)
(201回目のブログ更新)
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